令和4年6月19日、甲斐市の棚田ビオトープ調査は、なんとモグラに遭遇しました。
まさかモグラがカラスに追われ、側溝に逃げ込むとは…!後ほど詳しく紹介していきますね。
今回は、下の項目について書いていきます。
- ビオトープを復活させるために草抜き作業
- 逃げモグラを助けた
- 夜のカエル調査
- ホタルに会えたよ
では見ていきましょう!
ビオトープをメンテナンスしたよ!
ビオトープとは、人が目的をもって管理する生き物の生息環境のことを言います。
人工的に作った、生き物を保護・保全する場所です。
今回、甲斐市棚田の中に作らせてもらったビオトープの目的は、周辺環境と生き物調査をすること。
環境を保存・維持していこうと考えたとき、そこにはどんな生き物がいるのか、保護するべき希少種はいるのか調べることは、とても重要になってきます。生き物によっても、守り方が変わりますからね。
話が脱線してしまいましたが、6月19日のビオトープは草がボーボーに生えていました!!!
水面が見えなくなり、埋まってしまうくらいです💦
こうやって自然の水辺が湿地となり、なくなっていくのではないかと思うくらい、どこがビオトープかわからないくらい、そんな状況でした。
これでは生き物調査もできないどころか、ビオトープもなくなってしまいそうだったので、水辺付近の草を抜きました。
といっても、また次回行ったときには草まみれになってそうですけどね(^^;
作業していて、ふと顔を上げると、カラス2羽に何か黒いものが追われていました。
モグラと遭遇!モグラのすごい能力を発見したよ
カラスが追っていたのは、「モグラ」。
モグラってアスファルト道路の上をすごい速さで走るんですね。
私も追いかけてみると、モグラはそのまま側溝に落ちました!
側溝には水が3~4㎝くらいですが水が流れていて、モグラも流されながら?泳いでいました。
突然、モグラはふと立ち止まり、水に逆らって歩き始めたかと思うと、パイプの割れ目に入りました。
目が見えないと思われがちなモグラですが、必死に泳ぎながら横にある陸地(?)を見ていたんですね!これには本当にびっくりしました。
でも、この穴は続いているわけではなく、落ちたら水、側溝は50㎝くらい深く登れる場所もない…との判断で、モグラを助けることにしました。
棒でつつくとモグラがポロっと落ちてきました。
アズマモグラのようです。
少し小さいので、この春生まれたモグラが親元を追い出され歩き回っていたところをカラスに襲われたのかもしれませんね。
または、田んぼに水が入り、穴が水浸しになり外に飛び出してきたのか…。
ビオトープ近くの空き地に逃がしました。
側溝に関しては、何か対策が必要ではないか?と思いました。動物が落ちても登れるようなスロープをつけるとか、脱出場所を設ける方法はいくつかあります。
そんなご提案もできるので、他の場所でも困っている人(動物)がいたら、私たちに一度ご相談いただけたらと思います。
夜間調査
6月中旬はカエルの声が全盛期!カエルたちの繁殖期ですね。
甲斐市棚田では、今のところカエル5種(ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、アズマヒキガエル、トノサマガエル、ヤマアカガエル)を確認しています。
他にも、ツチガエルとヌマガエルがいるかどうか確かめるために、夜間調査をすることにしました。
夜間といっても、20~21時くらいの間、20分程度の短時間です。
昼と夜の違いをまとめてみました。
昼との違い①アカハライモリが泳いでいる
昼間はなかなか会えないアカハライモリ。実は夜行性なんですよね!
ビオトープの中にも数匹、悠々と泳いでいました。
なかなか会えないレアキャラのイモリも、夜は簡単に見つけることができました。
昼との違い②カエルの大合唱♪
ツチガエル、ヌマガエルの声を聴きに訪れた夜でしたが、残念ながら2種の声は聴くことができませんでした。
田んぼのなかでは、アマガエルがたくさん鳴いていました。
シュレーゲルアオガエルの声も聞こえましたよ!
また、今日は昼間からトノサマガエルがたくさんいましたが、夜のトノサマガエルは油断しているのか動きがゆっくり。
子供でも簡単に捕まえることができました!
トノサマガエルの手足には吸盤がなく、田んぼの畦道にあるちょっとした段差を滑って登れないこともあるようでした。昼間と違い、トノサマガエルがのしのしと歩き回っていましたよ。
昼との違い③棚田にホタルが!
6月中旬、ホタルの時期ちょうどです!
田んぼの中を数匹のホタルが飛んでいました。きれいでしたよ~!
また、棚田の田んぼ内に、ホタルの幼虫と思われる虫がいました。
ゲジゲジした見た目はまさにホタルの幼虫なのですが、ホウネンエビを食べたようで、よく言われるカワニナ以外にも食べるのでしょうか??
ホタルの幼虫かどうかも含め、調査中です(^^;
甲斐市棚田付近でホタルが見れるよ!
甲斐市棚田の付近に流れる亀沢川で、ホタルを見ることができます。
ビオトープの土地の管理者さんに、ホタルスポットを案内していただきました。
田んぼのすぐ近くに流れる川では、一度に数十匹のホタルを見ることができました。
甲斐市にはホタルたちが飛び交う自然があり、大切にしていきたいですね。
まとめ:モグラ・カエル・ホタル、盛沢山な6月!
今回は哺乳類の「アズマモグラ」を目視することができました。
夜の調査では、アカハライモリ、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、トノサマガエル、ホタルを確認。
近くを流れる亀沢川では、ホタルが数十匹飛び交っていました。
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